床下断熱のDIYについて徹底解説!|断熱リフォームの匠

コラム

投稿日 2019.02.12 / 更新日 2024.03.21

断熱リフォーム

床下断熱のDIYについて徹底解説!

WRITER

WRITER

矢崎 拓也

環境省認定うちエコ診断士

大学卒業後、断熱にまつわる資格をいくつも取得し、自ら調査や補助金申請の手配、セルロースファイバーの施工から窓の取付まで行える業界でも異色の人物。「日本中の住宅性能の低さを解決したい!」と大きな夢を原動力に戸建住宅の断熱リフォームに取り組む。

こんにちは。《断熱リフォームの匠》の矢崎です。

床下断熱のリフォームに興味を持たれている方の中には、コストがかかる・手作りで行いたい、などの理由から

「できることなら自分で行いたい!」

と思われる方もおられると思います。断熱リフォームの匠には数多くの施工実績と経験があります。今回は、床下の断熱リフォーム業者という立場から床下断熱の設置をDIYで行う方法について詳しくご紹介していきます。

実際の手順を細かく解説しているので、じっくり目を通していただければと思います。

床下断熱のDIYで必要な道具・材料一式


まずは床下断熱のDIYに必要な材料や道具をご紹介します。カッターはなるべく大きめのものを用意しましょう。

長時間の間床下で作業を行う事になるので、マスクは途中で交換ができるように複数個用意しておく事をおすすめします。特に床下がコンクリートの場合は土壌に比べてホコリが舞いやすく、目が詰まるのも早くなるので注意しましょう。

  • 断熱材(ボード状)
  • 断熱材(マット状)
  • PPバンド(断熱材に応じて)
  • マスカーテープなどの養生道具
  • タッカー
  • メジャー
  • カッター
  • ライト
  • マスク、手袋、長靴、保護グラスなどの床下に潜るための道具一式
  • 丸ノコやのこぎり(必要に応じて)
  • 建物の図面

 

断熱材を設置する前の下準備①(~断熱材選び)

床下に取り付ける断熱材の種類ですが、断熱リフォームで最もよく使用されるのは「グラスウール」などの無機繊維系の断熱材です。これは

  • 価格が比較的安価
  • 発泡ウレタンなどに比べ比較的安全に施工ができる
  • 専用の機材を使用する必要がない
  • 柔軟性がある

 
などのメリットがあり、狭い床下空間での作業に適しているからです。今回の断熱材のDIYも高性能グラスウールで行う事を想定します。

同じ無機繊維系の断熱材でも形状はマット状とボード状があります。断熱性能の事を考えるとボード状のものを選んだ方がいいですが、気流止め用の断熱材としてマット状のものも購入しておきましょう。

断熱材は大引きと大引きの間に下から充填していきますが、何かしらの方法で固定する必要があります。無機繊維系の断熱材には最初から床下に固定するための不織布が一体になっているものもありますがそうでないものもあるので、その場合は荷造りなどで用いられるプラスチックのバンド(PPバンド)も別途用意します。

また、いずれの場合においても固定用のタッカーとその針が必要になるのでこちらも忘れずに用意するようにしましょう。また、断熱材にも様々なサイズがあるので購入前に一度床下の下見をしておくことをおすすめします。

断熱材を設置する前の下準備②(~点検口の作成まで)

まずは床下に断熱材を搬入するまでの流れについてお話しします。床下への断熱材の搬入は点検口から行う事になると思います。点検口は洗面所や台所に取り付けられている事が多いですが、中には点検口がない場合もあります。その時は点検口を作成しましょう。

1階に和室がある場合は畳の下に簡易の点検口を比較的簡単に作成することができます。かなりの量の木くずがでるので周辺をしっかりと養生することをおすすめします。1階が全てフローリングの場合は、根太や大引きの方向を確認してフローリングをカットした後、専用のフレームにカットした部分をはめ込みます。

DIYで行うには作成にやや手間がかかるので、もし面倒であれば点検口だけでも業者に作成をお願いしてしまってもいいのではないかと思います。

断熱材を設置する前の下準備③(~断熱材の必要枚数の計測と加工)

点検口を作成した後も、いきなり断熱材の設置作業に取り掛かるのではなく、まずは床下で計測作業を行う事をお勧めします。

確かに1階の床面積さえ分かれば床下で断熱材がどの程度必要になるのかある程度の見当をつける事はできますが、実際の床下はいくつかの空間に基礎で細かく区切られているので、家の基礎伏図を持っていない場合は図面をもとにまずは基礎伏図を作成した方が、作業がやりやすくなると思います。

それぞれの区画で大引きから大引き間のサイズと大引きの長さの計測を行い、その区画で何枚ほどの断熱材が必要なのか大まかに計算をします。何かあった時のために断熱材は少し多めに購入しておくことをおすすめします。

ちなみに「断熱リフォームの匠」で使用している高性能グラスウールは1枚のサイズが0.4㎡ほどなので、50㎡の住宅だと100枚強ほどの枚数が必要になります。

また、外壁や間仕切り壁下の部分はそれ以外の場所と異なるサイズになっている事が多いので、あらかじめ床上で搬入前にそのサイズに切っておくことをおすすめします。断熱材のカット後は多量の端材が出る事が想定されますので、処分用のゴミ袋も多めに用意しておきましょう。

断熱材を設置する前の下準備④(~点検口周りの養生)

床下に断熱材を搬入する前に点検口の周辺はしっかりと養生を行うようにしましょう。搬入の際には断熱材からそれなりにほこりが出る事が想定されるので、周辺にはシートを敷いて家の中にほこりがこぼれないようにする事をお勧めします。

また、作業中は床下のほこりが舞い上がり家の中に飛散してしまう恐れがあるので周辺をポリマスカーなどで養生するか、点検口のフタを閉めた上で作業を行った方がいいでしょう。

断熱材を設置する前の下準備⑤(~各区画への断熱材の搬入)

床下に断熱材を搬入していきます。床下の空間は狭いので点検口の周辺に必要な断熱材をすべて一度におろす事ができない場合が多いと思います。少量の断熱材を床下におろしつつ必要な枚数を各区画に持っていく、という作業を繰り返し搬入を行いましょう。

床下が土壌の時はごつごつした石や破片などでケガをしないように注意しましょう。床下がコンクリートの時もセパレータなどに引っかかってしまわないように注意が必要です。

断熱材の床下への充填

まずは外壁の下や間仕切り下などに気流止めとなるマット状の断熱材を設置していきます。マット状の断熱材を設置する時は付属の防湿フィルムが手前側を向くように設置しましょう。

気流止めの設置が終わった後はボード状の断熱材を大引きと大引きの間にはめ込み、固定して断熱材が落下しないようにします。断熱材の固定方法ですが、あらかじめ不織布がボード状の断熱材についている場合は、それを大引きにタッカーを利用して貼り付けます。もし不織布がついていないときは別途PPバンドなどを利用して両脇を下から固定します。

ちなみに、断熱材は大引き間への充填をおこなうのでもし根太間に既に断熱材が充填されていたとしてもそのままにしても問題はありません。基本的に仰向けの作業になるので断熱材のホコリが目に入らないよう必ず保護グラスは着用しましょう。

配管周りを施工する際は配管の位置に合わせてカッターで切り込みを入れて設置します。断熱材にあまり大きな切り込みを入れすぎてしまうと断熱性能の低下につながります。ボード状の高性能グラスウールはある程度の柔軟性を持っているので切り口は小さめにし、少しづつ広げていくようにすると隙間なく施工を行う事ができます。

後片付け

床下で断熱材を充填し終えた後は片づけを行います。養生をしていても見えないほこりや断熱材の繊維が舞ってしまっている可能性があるので周辺の壁や床などしっかり拭き掃除をしましょう。階段が近くにある場合は念のため上の方までしっかりと掃除をしておくことをおすすめします。

床下でも余った断熱材のゴミが出る事が想定されますので、あらかじめ点検口の周辺にゴミ袋を用意しておきましょう。

無料点検を実施していただくとより詳しいお話をお伝えできます

今回は床下の断熱材のDIYについてご紹介しました。断熱材は通販ショップなどでも手に入れる事ができます。当然DIYの方がコストを抑えることができるので「これなら自分でも床下断熱材のDIYが行えそうだ」と思われた方は是非挑戦してみてはいかがでしょうか。

とはいえ、文章だけだではやはりイメージしにくい点もあったのではないかと思います。また、

「今ついている断熱材はどの程度のレベルなのか」
「断熱材を取り換えるとどの程度の違いが生まれるのか」

などについてもよくわかっていない方が多いのではないかと思います。そこでご提案させていただきたいのが、「断熱リフォームの匠」の無料床下点検です。

弊社では床下の断熱材の状態や性能を確認し、床下で撮影した写真を用いて調査結果をご報告させていただくサービスを無料で実施しています。また、床下では断熱材の状態だけでなく、配管の水漏れなど他に気づいたことがあればそちらも併せて紹介させていただいています。

たとえ「断熱リフォームはDIYで行いたい!」と思われている方であったとしても、事前に現在の状況を把握するこは必要だと思いますし、ここではお伝えしきれなかった床下でのリスクや、施工時間・施工人数の目安などをお話しすることもできます。

無料でここまでのサービスを提供できる断熱リフォーム業者は恐らく断熱リフォームの匠だけだと思います。もし「DIYを検討しているが一度床下を見て欲しい」「DIYで行うか業者に依頼するか迷っている」など思われている方は是非無料点検のお申し込みをしてみてはどうでしょうか。

それ以外にもご相談やご質問も受け付けておりますので、お気軽に下のお問い合わせフォームからご連絡ください。

トップ
施工事例一覧
断熱診断のながれ
お問い合わせ