寒さ対策は窓から!具体的な方法をご紹介|断熱リフォームの匠

コラム

投稿日 2020.11.17 / 更新日 2021.06.29

内窓・窓リフォーム寒さ・暑さ対策

寒さ対策は窓から!具体的な方法をご紹介

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矢崎 拓也

環境省認定うちエコ診断士

大学卒業後、断熱にまつわる資格をいくつも取得し、自ら調査や補助金申請の手配、セルロースファイバーの施工から窓の取付まで行える業界でも異色の人物。「日本中の住宅性能の低さを解決したい!」と大きな夢を原動力に戸建住宅の断熱リフォームに取り組む。

寒い時期になると「家の中が寒くて困っている」というご相談をたくさんいただきます。

皆さんも

「暖房をつけても、なかなか部屋の中が暖まらない」
「窓の近くが寒い」

と感じることはありませんか?

実は窓は、家の中の暖かさが外に出ていく場所ランキング1位なのです!

窓の寒さ対策をするだけで、「家の中の暖かさが変わった」という実感を持つことができます。

今回はそんな窓の寒さ対策についてじっくり解説していきます。

1.内窓を取り付ける


内窓は窓枠と窓ガラスのセットが2つ取り付けられている構造のことで、二重窓や二重サッシといった呼び方をされることもあります。

内窓構造は通常の窓に比べて寒さに強くなっています。2つの窓で空気をはさみ込み、外の冷気が伝わりにくくなるからです。

普通の窓も、新しく内側から窓を取り付ければ、内窓の構造にすることができます。

「窓を新しくつけるなんて大変そう・・・」

と思われるかも知れませんが、実は内窓はリフォームで簡単に取り付けることができます。

手軽な工事で驚くほど部屋の寒さをなくすことができるのでとてもおすすめです。

ただし、元々の窓の形や場所によっては内窓の取り付けが難しい場合もあるので、事前にリフォーム業者にしっかり確認してもらいましょう。

内窓について詳細はこちら

2.カーテンを変える


安くてすぐにできる窓の寒さ対策は、カーテンを変えることです。

カーテンは外から家の中を見えなくするだけのものではなく、家の中の暖かい空気が外に移動するのも妨げてくれる効果もあります。

カーテン選びのポイントは、「厚み」と「大きさ」です。

薄いものではなく、厚みがあり裏地がついているようなものを選びましょう。

また、長さが足りないカーテンを間違って買ってしまうと(友人がそうでした)隙間から冷気が伝わりやすくなります。

カーテンを買う前に、窓の縦と横の長さをきちんと測っておくようにしましょう。

今は「断熱カーテン」や「保温カーテン」などの名前で熱の移動を減らすカーテンも販売されていますので、もし見かけた時はそういった商品を選ぶのも一つの手です。

3.窓を変える


もし内窓の取り付けが難しいときは、窓そのものを取り替えましょう。

窓選びのポイントは、「ガラスとサッシ」それぞれの素材に注目することです。

具体的にどのような素材があるのかみていきましょう。

窓のサッシ

窓のサッシは大きく

  • アルミ
  • 木製
  • 樹脂
  • 複合(建物の外側と室内側で違う素材)

のどれかで作られています。

アルミ・木製・樹脂のサッシはそれぞれ熱の伝わり方が異なります。

一番熱が伝わりやすいのは金属であるアルミでできたサッシですが、現在最も使われているのもアルミです。

もし窓のサッシがアルミでできていた場合は、最も熱が伝わりにくい樹脂のフレームに取り替えましょう。

窓のガラス

窓ガラスは「熱の伝わりやすさ」という視点では大きく

  • 単板ガラス
  • 複層ガラス
  • Low-E複層ガラス
  • ガス入り複層ガラス

の4つに分類されます。

単板ガラスは文字通りガラスが一枚だけのシンプルな窓ガラスで、現在最も普及していますが寒さにとても弱いです。

複層と呼ばれる窓は、2枚以上ガラスが重なってできていますが、元々薄いガラスが重なっても寒さにはあまり強くなりません。それを克服したのが「Low-E複層ガラス」です。

Low-Eとは特殊な金属コーティングのことをいい、家の中に入る太陽光を調節したり、部屋の熱を逃がしにくくする働きがあります。

Low-E複層ガラスは複層ガラスにこの金属コーティングの技術を組み込んだ窓ガラスで、寒さ対策の大きな効果があり、窓の寒さ対策にうってつけです。

ガス入り複層ガラスは、複層ガラスのガラスとガラスの間(中空層)に、空気の代わりに

  • アルゴン
  • クリプトン

などの熱を伝えにくい希ガスを入れた窓ガラスです。

Low-E複層ガラスよりもさらに高性能ですがその分コストも高くなります。本格的に寒さ対策を行いたい場合はこちらを選ぶといいでしょう。

サッシと同じく熱の移動が少ない素材に変えることで、寒さを感じにくくできます。

とはいえ、コストや効果のことを考えるとやはり内窓を取り付ける方がお手軽ですので、窓の交換は基本的には内窓の代替案として考えることをおすすめします。

窓の寒さ対策をする上での注意点

ここまで、色々な窓の寒さ対策についてご紹介してきましたが、寒さ対策の効果を高める上で気をつけてほしいことがあります。

それは、同じ空間にいくつかの窓がある時はすべての窓に寒さ対策を行うことです。

例えば、寝室に窓が2箇所あって内窓の取り付けを検討している場合は、両方の窓に内窓を取り付けるようにしましょう。

1箇所でも寒さに弱い部分があると、熱はそこからどんどん逃げ出してしまうから要注意です。

また、内窓の取り付けや窓の交換については国や地方自治体から補助金を申請できることがありますが、その時の条件として「全ての窓に対して行う」という条件が設定されているケースも多くあります。

全ての窓の寒さ対策を行うことはとても重要なポイントですので覚えておきましょう。

まとめ

内窓の取り付け
今回は窓の寒さ対策についてご紹介させていただきました。

「家の中が寒い」と感じているのであれば、ぜひ窓から寒さが伝わりにくくする工夫をしてみてください。

断熱リフォームの匠では、サッシやガラスの種類によって部屋の寒さがどう変わるのか、効果を体感するためのショールームへの案内もおこなっております。もし「寒さ対策で内窓の取り付けや窓の交換を行いたい」という人は是非お気軽にご相談ください。