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高気密・高断熱を表す単位と数値だけにとらわれてはいけない理由

2018.11.12


断熱性能を表す単位は図り方によりいろいろありますが、高気密・高断熱という言葉を耳にする機会が多いと思います。これらの言葉を説明する際にいくつかの単位が用いられますが、今回は基本となる単位の説明やそれらをどう解釈すればいいのかついてご紹介していきます。

uenoyama  Webスタッフ 上野山

Q値

Q値とは「熱損失係数」のことをいい、建物の内部と外気の温度差を1℃とした時に、建物内部(外壁・床・天井・窓)などを貫通して屋外へ逃げる熱や換気によって逃げる熱量を1時間あたり、床面積あたりで表したものです。Q値は以下の式で表せます。

熱損失係数Q(W/㎡・K) = (各部位の熱損失量の合計 + 換気の熱損失) / 延べ床面積 

 
この値が小さいほど、高断熱であることを表します。UA値に比べ正確な断熱の性能が計算できますが、計算式がかなり複雑で、時間がかかってしまうデメリットがあります。

UA値

UA値とは「外皮平均熱貫流率」のことをいい、Q値から換気によって逃げる熱を省いた外壁・床・天井・屋根・窓などの面(外皮)だけを通って逃げる熱の割合を、それらの面の合計で割った値になります。

熱損失係数UA(W/㎡・K) = 各部位の熱損失量の合計 / 外皮面積の合計 

 
Q値同様に、この値が小さいほど、高断熱であることを表します。Q値に比べ、簡単な計算式で算出することができ、2013年以降はQ値に代わりUA値が省エネルギー基準を達成しているかどうかの基準となっています。

C値

C値とは「相当隙間面積」のことで、建物にどれくらいの隙間があるのかを表します。具体的には

  • サッシの隙間
  • 釘の穴
  • 部材の隙間にできる隙間

などによってできる隙間の合計面積です。

相当隙間面積C(c㎡/㎡) = 住宅全体の隙間の合計面積 / 延べ床面積

 
この値が小さいほど、気密性能が高いことを表します。平成11年に定められた次世代省エネルギー基準でC値の満たすべき基準が定められていましたが、平成21年に行われた省エネ基準の改正では、当然満たすべき数値として記述が取り除かれました。

ηAC値

ηAC値とは「冷房期の平均日射取得率」のことをいい、住宅が日射による熱をどれくらい受け取るかを表します。

冷房期の平均日射熱の取得率ηAC = 建物が受ける日射熱の合計 / 外皮面積

 
この値が小さいほど、夏場でも太陽光による熱の影響を受けにくく、冷房が効果的に使える事を表します。平成28年の次世代省エネルギー基準としてこの値が地域ごとに設定されるようになりました。

高気密・高断熱の家は日射対策をしないと夏は暑くなる

夏のイメージ
断熱性能を上げる場合は日射の問題を考える必要があります。理論上は冷暖房を使用する際に必要なエネルギーは、Q値が低くなるほどそれに比例して低くなるはずです。しかし実際は「冬は温かくてよかったが、夏は家の中が暑すぎて困っている」という声も挙がっているようです。原因は太陽光です。

確かに断熱性能を高くすれば、室内で冷房を使用して冷やした空気は屋外に逃げにくくなります。しかし、太陽光は透明な窓ガラスや空気をすり抜け、直接家の床を暖めます。暖かくなった床はその熱を周囲の空気に伝えていきます。太陽の光が家の中に熱源を作ってしまっているのです。

室内で発生した熱は、高断熱であることが裏目となり、中々外に逃げてくれません。夏場は太陽の光をできるだけ部屋の中に入れないようにする「日射遮蔽」が必要となってきます。ηACを見れば、日射対策がどの程度備わっている家なのか知ることができますので、確認をしたほうがいいと思います。

C値が低くても家が暖かくならない事も

部屋の寒さ

C値を考える際に重要なポイントがあります。それは、C値が低ければ低いほど建物が暖かくなるわけではないということです。もちろん建物が熱を失いにくくするためには、ある程度のC値は確保する必要があります。しかし、近年の新築住宅は、気密性能に特別に注意を払わなくてもある程度の性能(C値 5.0(c㎡/㎡)程度)は得られると言われています。

断熱材の施工後

ここで大事なのはC値の隙間とは「居室部分」の隙間であり、建物の「躯体」の気密性能とは別の考え方であるということです。建物の断熱性能を向上させるために重要視されているのは、床下から壁の中を通り抜け天井に流れていく「気流」です。気流対策がしっかり行われていないと、C値がいくら低くても、建物は暖かくならないのです。(気流について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください)

▼気流止め|断熱リフォームの最重要ポイント
https://www.danrei-teoria.com/column/kiryudome/

 

とは言え、気密性能を上げることは、「室内の換気性能を上げる」事に繋がります。室内から換気設備により排出した分の空気は、別の場所から入ってくることになりますが、その空気がどこから入ってくるのか明確にすることができます。リコーダーの音が塞ぐ穴の位置で変わるように、小さな隙間があると空気の流れが変わり、計画していた室内の換気がうまくできなくなってしまうことがあります。また、換気性能を上げることによりこれまでの各部屋に設置するタイプのエアコン(個別・間欠冷暖房)だけでなく連続式の冷暖房を使用することが可能になるなど、断熱性能が確保できるのであれば気密性能が高ければ高いほど生活スタイルの幅が広がることに間違いはないでしょう。

いずれにしても、気密性能についての説明を受ける際は「C値の話」なのか「躯体」の気密性能の話なのか、しっかり認識しておく必要があります。

まとめ

断熱性能を表すQ値、UA値や気密性能を表すC値ですが、この数値が良ければ必ずしも住み心地の良さを保証されているというわけではありません。実際の住心地を表す単位としては、年間暖冷房負荷があります。年間冷暖房負荷は、気象データを元に建物がある地域で暖冷房を使う期間の、単位床面積あたりの、使う必要のある熱量の事をいいます。実際にその建物に住んだ時の感覚に近い指標だと思いますので、こういった値も可能であれば参考にしてみるといいと思います。

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